民泊で稼ぎたいなら、この計算ができなければ始まらない!
民泊運営にかかるコスト、あなたはしっかり把握していますか?新米オーナーでも、ベテラン運営者でも、毎月の費用をきちんと見直すことは収益に直結する大切な仕事のひとつです。
では、実際にコストはどうやって計算すればいいのか?何を含めるべきか?どんな水準が妥当なのか?コスト削減のコツは?今回は、これらをすべて一緒に解説していきます。
民泊運営にかかる主なコスト
多くの民泊オーナーが、コストを「家賃+内装費」だけで見積もりがちですが、それだけでは不十分。見落としがちな項目まで、しっかり把握しましょう。
⦁ 家賃またはローン
民泊物件の最大コストのひとつ。都心や観光地付近なら高額、郊外や地方なら比較的安価になります。物件を購入する場合は、住宅ローンの返済額が毎月の固定費になります。
⦁ 内装と家具
快適で魅力的な空間をつくるためには、家具やインテリアへの投資が必要。初期費用の見積もりは、物件の広さやコンセプトに応じて慎重に行うべきです。
⦁ 清掃費
日常清掃やチェックアウト後のクリーニングには時間もお金もかかります。外部業者に依頼する場合は時給制、セルフ清掃でも2~3時間の作業が必要です。
⦁ 修繕費
物件価値の1%程度を年間の修繕予算として見積もるのが業界の目安です。設備や家具のメンテナンスも忘れずに。
⦁ リネン類の費用
シーツやタオルなどの購入費と洗濯・交換のコストも毎月発生します。耐用年数や頻度を踏まえて計算しましょう。
⦁ アメニティ補充費
石鹸、歯ブラシ、シャンプー、スリッパ、ミネラルウォーター、お菓子などのゲスト用アメニティは1人あたり5〜15元程度(約100~300円)のコストがかかります。
⦁ 光熱費
水道・電気・ガス・暖房・ゴミ処理など、宿泊者の利用頻度によって変動します。
⦁ ネット・サブスク代
Wi-Fi環境の整備は必須。また、Netflixや日本の「Hulu」「U-NEXT」などの動画サブスクは、ゲスト満足度アップにつながります。
⦁ 税金
個人でも法人でも、民泊営業には届出と納税が義務づけられています。地方税や所得税も忘れずに。
⦁ 保険
万が一のために保険加入を。一般的には「施設賠償責任保険」「火災保険」「雇用保険」などを検討することが推奨されます。物件の立地・種別・価値により保険料は変動します。
⦁ プラットフォーム手数料
Airbnbなどに掲載する場合、予約ごとに一定の手数料(サービス料)がかかります。これも収益から差し引いておきましょう。
⦁ マーケティング費
OTAでの有料掲載、リスティング広告、SNS広告など。クリック単位で課金されることが多く、日次の上限設定も可能です。
⦁ 人的コスト
予約管理、料金調整、メッセージ対応、清掃手配など、すべて自分で行う場合でも「自分の労働=コスト」としてカウントするべきです。時間はお金です。
民泊の運営コストが適正かどうかを見極める方法
コストの計算方法を理解するだけでは不十分。本当に重要なのは、そのコストが“適正”かどうかを見極めることです。利益を出すためには、コストのバランスと効率を定期的にチェックする必要があります。
以下のポイントを意識して、自身の民泊経営を見直してみましょう。
1. 財務データを収集・整理する
すべての支出を、金額の大小に関係なく詳細に記録しましょう。
支出項目を「固定費」と「変動費」に分類することで、コスト構造の可視化ができます。
2. 固定費の割合をチェック
家賃や保険などの固定費が総収入の30〜50%を超えていないか確認しましょう。
固定費の割合が高すぎると、収入が少し減っただけでも赤字になりやすく、経営の安定性に影響します。
3. 高コスト項目を特定する
清掃費や光熱費など、割合が高いまたは急激に増えている費用に注目しましょう。
なぜそのコストが高くなっているのか原因を分析し、改善策を早急に検討します。
4. 業界の平均と比較する
自分の民泊と同じ地域・同じ規模の施設の平均的な運営コストと比較しましょう。
業界団体のレポートや民泊プラットフォームの白書、または他のオーナーとの情報交換を通じて、参考になるデータが得られます。
5. ゲストの声を参考にする
アンケートやレビューなどを通じて、ゲストから価格やサービスに対するフィードバックを収集しましょう。
ゲストの満足度がコストに見合っているかを判断し、コストのかけ方やサービス内容、料金体系を見直すヒントになります。
コストを効果的に削減する方法
現在の中国の民泊市場は競争が非常に激しく、市場全体の価格が上がりにくい傾向にあります。
だからこそ、コストをいかに賢く管理するかが、利益確保のカギとなります。
ただし、すべての費用が削減できるわけではありません。たとえば、税金やプラットフォーム手数料などは削減が難しい固定費です。
以下では、コスト削減のために実践できる具体的な方法を紹介します。
1. 仕入れの最適化
リネン類、清掃用品、アメニティなどを購入する際は、「複数業者の比較」が重要です。
価格だけでなく、納期やサービス内容も含めて総合的に判断し、コストパフォーマンスの高い取引先を選びましょう。
複数の物件を管理している場合は、まとめ買いによる割引(15〜30%の節約)も狙えます。長期的に見ると大きな差になります。
2. 定期的なメンテナンス
民泊運営では「備えあれば憂いなし」が鉄則です。
家具、家電、配管、設備などを定期的に点検・整備する仕組みを作りましょう。
これにより、突発的な故障や高額な修理費用を避けられます。
定期メンテナンスを行えば、修理費を30〜50%抑えることが可能であり、ゲスト満足度の維持にもつながります。
3. マーケティング戦略の見直し
広告費はコントロール可能なコストのひとつです。単に広告出稿を減らすだけでなく、賢く運用することでコスト効率を最大化できます。
地域の店舗や観光施設と連携して、相互紹介やイベント参加を通じて知名度を高める
SNSを活用する:抖音(Douyin/TikTok)、快手(Kuaishou)、小紅書(RED)などのプラットフォームで質の高いコンテンツを発信すれば、ターゲット層に自然にアプローチし、直接の予約獲得にもつながります。
4. エネルギー節約
省エネ家電の導入や環境に配慮した対策は、環境保護とコスト削減を同時に実現できます。
- 高効率な家電製品を選ぶ
- LED照明、自動感知スイッチ、スマート温度管理システムの導入
- 客室内に「節水のお願い」ポスターを掲示して、ゲストにも協力を促す
こうした取り組みにより、光熱費を大きく抑えることが可能です。
5. 人件費の削減
業務の効率化には、専門の民泊管理ソフトの導入が有効です。
予約管理、カレンダー同期、ゲスト対応、清掃依頼の手配などをシステムに任せることで、人的リソースの削減と精度の向上を同時に実現できます。